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信大病院の樹状細胞使ったがん治療 10診療科に拡大

1月27日(火)

 信大病院(松本市)は、がん細胞への攻撃を命じる「樹状細胞」を使った免疫療法を、皮膚がんから、他のがんや白血病などの治療にも順次拡大する。これに伴い、樹状細胞を使った2種類の新たな治療法も導入。治療と同時に、がんの種類や進行度による有効性の違い、再発防止への効果など医学的な検証も進め、「手術、放射線、化学療法に加え第4の治療法として、一般的ながんの治療法に位置付けられるようにしたい」としている。

 樹状細胞は免疫細胞の一種。体内に侵入した異物を食べ、リンパ球に異物を攻撃するよう指示する役割を持つ。

 信大病院は昨秋、患者の血液から採取した樹状細胞を大量に培養、患者自身のがん組織をすりつぶして食べさせて「敵」として覚えさせた樹状細胞を体内に戻し、がん細胞を攻撃させる治療法を、皮膚科で導入。皮膚がんの一種で放射線や薬物の治療効果が出にくいとされる悪性黒色腫(メラノーマ)患者の男女計2人が治療を受けており、副作用は出ていないという。

 これを受け、同病院先端細胞治療センターの下平滋隆・副センター長は他の医師と連携し、皮膚科以外の9つの診療科でも樹状細胞を用いた治療を行えるよう、同大医学部の医倫理審査委員会に申請し認められた。

 新たな治療法は、患者自身のがん組織を使えない場合などに代わりに「人工抗原」を樹状細胞に食べさせる方法と、放射線などでがん細胞を攻撃した舌など局所に樹状細胞を植え付ける方法。メラノーマと同様、治療のノウハウを有するバイオベンチャー企業のテラ(東京)が協力する。

 いずれも医療保険が利かない自由診療として行い、難治性や再発がんなどのほか、臨床試験として参加する意思のある人が対象となる。

 下平副センター長は「将来的には保険医療で受けられるように実績をつくりたい」と話している。

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